立川談志落語 DVD 黄金餅　品川心中　幻の名人落語映像笑点

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「幻の名人落語映像立川談志」

撮影：1981年・1983年スタジオ撮影
提供：日活株式会社
監修：立川談志
構成：藤浦敦
写真提供：日刊スポーツ新聞社（1997年9月撮影）

言わずと知れた、落語立川流家元。
あまりにそれが有名になってしまったため、柳家の流を汲む落語家であるのを御存知ない方がいらっしゃるかもしれません。
当DVDは、同時発売「柳家小さん」に収められた対談からも判るように、独立間際の貴重な映像です。
そして特筆すべきは、落語界屈指の理論家として著書も多い談志師匠自身の解説が付いていることでしょう。
「笑点」初代司会者でもあり、テレビに精通しカメラを知怒した談志師が、スタジオ録画だからこその迫力で、落語の本質を視聴者の皆様に語りかけて参ります。
【解説：三升家う勝】

「黄金餅」
談志師の持論は、「落語は人間の業の肯定である」。
その”人間の業”という表現に最も相応しいのが、本作「黄金餅」であろう。
最下層にうごめく人々を、一人の音嗇(けち）な男の死と申いを通して活写する。
己が生きるためには人の尊厳さえ踏み越えていく主人公。
芥川龍之介「羅生門」の落語版と言えば解りやすいだろうか。
世間というものは不条理だと、談志師は金兵衛の独自に話して夜道に響かせる。
そんな凄惨な野を一瞬緩和させるのが、故・吉行淳之介氏絶賛の怪しげな読経である。

「品川心中」
談志師は解説で、品川中を名作中の名作と断言されている。
心中は死に切れれば美談、生き残れば重罪。
その紙一重の差は、悲劇と喜劇の差でもあろう。
人は、意識しないままに、いつもその間の際どいところを行きつ戻りつしながら暮しているのだ。
心中相手に選ばれた金蔵が経験する心と身体の彷徨は、浮世に生きる人々の姿なのである。
吉原ではなく品川という土地ゆえに、その影までが情景描写とともに浮かんで見えてくる。

ディスク面に小傷がありますが、
問題なく観ることができます > >

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